ヒートマップ

マイクロアレイに限らず、遺伝子発現データを視覚化する手法として、ヒートマップが使われます。遺伝子発現の高いところが「」、遺伝子発現の低いところが「」というイメージを持たれている方が多いと思います。

では、ヒートマップの「黒」は何を意味しているでしょうか?

多くのケースでは、「遺伝子が発現していない」ではありません。遺伝子発現が真ん中程度、つまり、「高くも低くもない」を意味しています。

また、「遺伝子発現が高い」と言った時に、何より高いのでしょうか?

これもコントロールより高いケースもあれば、全体の平均値より高い、全体の中央値より高いなど、一概に言えません。

ヒートマップの色が何を意味しているかは、図のキャプションやレジェンドに書かれています。また、どのくらい高いとになり、どのくらい低いとになるか、という情報もスケールバーで示されているはずです。必ず確認するようにしましょう。

何をどの色で示すかは、論文で主張したいことに応じて、ヒートマップの作者が決めることです。

ヒートマップの色づけ

MeV を用いたヒートマップの作成

MeV の場合、自動的に結果がヒートマップで表示されてしまうため、分かりにくいかもしれませんが、ヒートマップの色づけと、検定の計算は全く独立の処理です。ヒートマップを書いてから検定するわけではありません。有意差があるからといって、ヒートマップが綺麗に分かれて見えるとも限りません。綺麗に見えるように色づけする必要があります。(場合によっては、シグナル値や ratio ではなく、p-value を -log10 変換して用いることもあります。)

同様に、クラスタリングとヒートマップの作成も独立の処理です。ヒートマップを作成しなくても、クラスタリング処理だけ行いツリーをかけます。

ヒートマップの作成例