基礎(1) マイクロアレイデータ解析の流れ

マイクロアレイの基礎として、解析の流れから、シグナル値の扱い方を解説します。


  • 数値化:スキャナーから出力された値をバックグラウンドの値などを考慮して数値化する。1 サンプルあたり、1 プローブに 1 個のシグナル値が得られる。
  • 正規化:複数のサンプル間でシグナル値の補正を行う。平均値や分散が近い値になる。
  • 比較:シグナル値から、ratio(=fold-change) や Z-score を算出する。発現に変化のあった遺伝子(発現変動遺伝子)を抽出する。

マイクロアレイデータの数値化に続きます。

 

DAVID 操作ガイド3

8. 解析結果1:アノテーションの解析結果を見る例です。ここでは、”Functional
Annotation Clustering” を見る方法を解説します。中程の ”Functional Annotation Clustering” のボタンをクリックします。

新しいウィンドウに解析結果が表示されます。Functional Annotation Clustering では、同じような機能を持った遺伝子群を1つのクラスターとして考え、スコアの高いクラスターの順に表示されます。1つのクラスターには、metabolic process, anion transport などの Gene Ontology (GO) が複数含まれています。アップロードした遺伝子リスト中、それぞれの GO をアノテーションに持つ遺伝子は、GO の隣の青いバーをクリックすることで見ることができます(Gene Report)。 P_Value は、0.05 (5.0E-2)以下が統計的に有意と判断される目安です。

青いバーをクリックして表示される Gene Report は、右上の “Download file” をクリックすることで、ダウンロードできます。

ダウンロードした Gene Report は、Excel で読み込むことができます。開くときに、選択対象を ”すべてのファイル” とします (“すべての読み込み可能なファイル”ではなく)。

9. 解析結果2:パスウェイを表示させる例です。 Annotation Summary Results の画面(7. の画面)の “Pathways (3 selected)” を選択します。

同じウィンドウの中にアノテーション情報として登録されているパスウェイデータベースの一覧が表示されます。パスウェイデータベースの横の数字は、 アップロードした遺伝子リストのうち、パスウェイデータベースにヒットした割合と個数です。 “Chart” ボタンをクリックすると、 “Functional Annotation Chart” のウィンドウが表示されます。また、Chart ボタンの隣の ”青いバー” をクリックすると、 ”Functional Annotation Table” のウィンドウが表示されます。さらに、それぞれのウィンドウにおいて、各パスウェイ名をクリックすると、パスウェイの画像を表示できます。

パスウェイデータベース(ここでは KEGG )に登録されている ”Apoptosis” や ”Cell Cycle” といった個々のパスウェイの中から、アップロードした遺伝子リストに含まれる遺伝子が載っている(マップされる)パスウェイを探すには、 ”Functional Annotation Chart” を参照します。スコアに関係なく、マップされるパスウェイを知りたい場合は、”Functional Annotation Table” を参照します。

Functional Annotation Chart ウィンドウには、アップロードした遺伝子リスト中の遺伝子を、統計的に有意な割合で含むパスウェイだけが表示されます。 “Term” 中の各パスウェイ名をクリックするとパスウェイが表示されます。

Functional Annotation Table ウィンドウには、アップロードした遺伝子リストのうち、パスウェイデータベースにヒットした遺伝子の一覧が表示されます。各パスウェイ名をクリックするとパスウェイが表示されます。パスウェイの数が多い場合は、ブラウザの検索機能を利用すると便利です。

マップされたパスウェイの例:下図は、”Cell Cycle” のパスウェイにマップされた場合の例です。アップロードした遺伝子リストに含まれていた遺伝子は、星印をつけて表示されます。各遺伝子をクリックすると、遺伝子について詳細な情報を見ることができます。

Reference
Huang et al. Systematic and integrative analysis of large gene lists using DAVID bioinformatics resources. Nature Protocols (2009) vol. 4 (1) pp. 44-57.

 

DAVID 操作ガイド2

1. DAVIDにアクセスします。
http://david.abcc.ncifcrf.gov/

2. ショートカットメニューから、 “Functional Annotation” を選択します。

3. Functional Annotation Tool が表示されます。左側のメニューの “Upload” タブを選択します。遺伝子リストをアップロードするフォームが表示されます。

4. Excel で、解析結果を開き、ProbeSetID の列をコピーします。(下図は Affymetrix の場合です。それ以外は、GenbankAccesstion などを用います。)

5. Step 1: Enter Gene List の “A: Paste a list” の枠内に、コピーしたリストを貼付けます(この場合、B: のファイルを選択する必要はありません)。

6. Step 2: Select Identifier が、 ”AFFY_ID” になっていることを確認します。( 4. で、GenbankAccession を選択した場合は、 Select Identifier に、”GENBANK_ACCESSION” を選択します。) さらに、 Step 3: List Type が、”GeneList” になっていることを確認します。最後に、 Step4: Submit List の “Submit List” のボタンをクリックします。(数十秒から数分程度時間がかかります。)

7. 遺伝子リストのアップロードが完了すると、次のような画面になります。対象となる生物種名を候補の中から選択し、”Select” ボタンをクリックします。右側に選択した生物種が反映された Annotation Summary Results が表示されます。

 

DAVID 操作ガイド1

DAVID は、National Institute of Allergy and Infectious Diseases (NIAID) によって提供されるデータベースで、無料で利用できます。
個々の遺伝子に割り当てられた注釈( アノテーション)情報を解析できます。おもに下記のような解析を行えます。

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