解析例1のデータのほかのタイムポイントの発現変動遺伝子も、DAVIDで確認してみましょう。
16hr の発現変動遺伝子
前回の 24hr の発現変動遺伝子と同様に、 ratio と Z-score によって判定された発現変動遺伝子を DAVID で確認してみます。
24hr のときとは異なり、かなり膜系のタンパク、GPCRなどのレセプターの変動が多い印象です。
また、ケラチンを含むアノテーションクラスターも上位にあります。Enrichment Score = 1.88 で有意といえます。(1.3を超えているので。)
一方、アポトーシスを含むアノテーションクラスターは、24hr のときと同様に、それほど多くありません。
40hr の発現変動遺伝子
同様に 40hr のタイムポイントにおける発現変動遺伝子も確認してみました。
トップは、 T-cell activation です。また、16hr と同様に膜系、レセプターが上位にきていますが、Enrichment Score は下がっています。(他の機能に分散している?)
ケラチンの変動はあまり見られなくなっています。16hr, 24hr, 40hr とだんだん変化がなくなるということでしょうか。
アポトーシス関連遺伝子の変動は、やはり少ないようです。
全体を通して、個人的には、アポトーシスの影響は小さいように感じました。また、増殖系への影響も少なそうです。膜タンパクの影響もありそうですが、24hr でいったん少なくなるのが解釈に困るような気がします。
今回の解析の内容は、あくまで主観的なものです。論文の内容を確認していませんし、フェノタイプに変化があるなら、必ずしも、DAVIDのスコアが高い必要はないと考えます。