遺伝子名 (Gene Symbol) が変わる??

遺伝子名として、一般的なものは、 NCBI の Official Symbol でしょう。単に Gene Symbol と呼ばれたり、 Gene Name と呼ばれることもあります。

この遺伝子名 (Official Symbol) は、現在でも更新が続けられています。そのため、突然、これまで使用していた遺伝子名が変わってしまうということがありえます。

例えば、MDM2遺伝子は、以前 hdm2 と呼ばれていました。以前の呼び名は、各遺伝子のページの “Also known as” というところに一覧として載せてあります。そのため、以前の呼び名で、NCBIを検索しても見つけることができます。

MDM2遺伝子の別名。
MDM2遺伝子の別名。

どうやら、慣習的によく使われている名前であっても変更されることがあるようです。マイクロアレイ解析の結果においては、遺伝子名として、この Official Symbol を使用しますので、更新されていることに気がつかないと、変動しているはずの遺伝子を見つけられないということにもなります。

ちなみに、 MDM2 とすべて大文字で書いてある場合は、ヒトの遺伝子を示すことが多いです。その遺伝子のマウスのホモログは、 Mdm2 と、先頭だけ大文字にすると対応が取れることが多いです。

 

投稿者:

Atsushi Doi

株式会社セルイノベーター、主任研究員。理学博士。山口大学大学院理工学研究科修了。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターの特任助手を経て、株式会社GNIに主任研究員として勤務。その後、株式会社セルイノベーターの立ち上げに参加し、現在に至る。専門は、バイオインフォマティクス、おもにシステムバイオロジー。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください