マイクロアレイ解析の結果、確認したくなるのは、特定の生物学的な機能を持った遺伝子の変動パターン(増加したか減少したか)だと思います。この特定の機能を持った遺伝子のリストは、GOなどのアノテーションを見れば分かる場合もありますが、そうでない場合もあります。
例えば、転写因子である NF-kB のターゲットとなる遺伝子(制御される遺伝子、下流の遺伝子)は、アノテーションの情報からは知ることができません。このような場合では、インターネット上に公開された情報が役立つことがあります。
幸い、NF-kB のターゲットについてまとめた2つのサイトがあります。
これらのデータベースの情報を利用すれば、 NF-kB のターゲットとなる(既知の)遺伝子のリストを取得できます。


しかしながら、 NF-kB ほどメジャーな遺伝子でなければ、このようなデータベースの形で整理されていることがないというのも現状です。その場合、配列情報ベースで推定したり、文献情報から制御関係をピックアップすることになりますが、簡単ではありません(上流解析に利用できる情報の2.を参照)。