Gene Ontology (GO) の階層構造

GO の階層構造

整理するために階層構造になっています。用語と用語に親子関係があるとも言えます。例えば、「細胞」の中に「細胞内領域」があり、「細胞内領域」の中に「核」があり、「核」の中に「染色体」があるといった具合です。

これらの用語の階層構造は、 AmiGO の Tree Browser で見ることができます。

GO の Tree Browser 表示。

階層構造の上位の用語ほど、あいまいな用語になっています。また、下位のものほど、より意味の限定された用語になっています。用語に親子関係があると何が便利かというと、階層構造をたどることで、あいまいな用語でまとめて検索ができる点です。

例えば、アポトーシス促進 (GO:0043065 positive regulation of apoptotic process) と、アポトーシス抑制 (GO:0043066 negative regulation of apoptotic process) は、その共通の親であるアポトーシス作用 (GO:0006915 apoptotic process) という用語でまとめて検索できます。

GOの階層構造は、Directed acyclic graph (DAG) という特殊な階層構造で、親を複数持つことができます。しかし、マイクロアレイデータのアノテーションを扱う上で、特に意識する必要はないと思います。

 

投稿者:

Atsushi Doi

株式会社セルイノベーター、主任研究員。理学博士。山口大学大学院理工学研究科修了。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターの特任助手を経て、株式会社GNIに主任研究員として勤務。その後、株式会社セルイノベーターの立ち上げに参加し、現在に至る。専門は、バイオインフォマティクス、おもにシステムバイオロジー。

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